Sipka(シプカ)は「すべてのものには物語がある」をコンセプトに
身につける人が物語を感じるような アクセサリーをセレクトしたショップです。
作家が作品に込めた想いは ギャラリーのような店内で丁寧に紐解かれ、
手に取った人が自由な発想で装う事で 「物語」となり循環してゆきます。
作り手が託した幾つもの物語とともに、不思議なアクセサリーとの出会いがあなたを待っています。

 「静かな夢とその隣」



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綺麗なリンゴがなっていた。


この街にこんな木があったなんて知らなかった。

同じ赤でもトマトは嫌い。リンゴは好きだ。


でもそのリンゴは触れなかった。

なぜだろう。

きっとこんな綺麗なリンゴ、なくなってしまうのが怖かったんだ。



僕はバク。白と黒が好き。

寂しがり屋の一人好き。

僕はもうおとなだから、一人でなんだって出来るんだ。





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目を閉じるといつもの街で迷子になった。

外は寒いから鼻声になった。


迷子になったって問題はない。

帰りたい所がなかったら、迷子ですらないから。


そう僕は迷子なんかじゃない。

歩いている意味なんてない、彷徨っているだけ。意味の無い事だ。


寂しいのか怖いのか。薄暗い世界。

小さな女の子が言っていた。

真っ暗な所でも手をギュッと握っていると安心するって。

夜だって怖くない。


泣かない方法を知ってるかい?

下唇の内側を噛んで、シャツの裾をギュッと握るんだ。

僕は大丈夫。




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僕は歩いていた。


綺麗に光るミツバチが飛んでいた。忙しそうだった。

僕はミツバチに聞いてみた。


「ブンブンいいながらなにをしてるの、忙がしそうだけど?」


ミツバチは答えた

「蜜をあつめているの。こう見えても働いているよ!あそんでるんじゃないんだから!」


僕は言った

「へー。僕はもっと楽でカッコイイ僕にしか出来ないような仕事がいいな」


ミツバチは言った

「そう?でも仕事で人生はきまならいわ。仕事で違うのは見た目だけ。パッケージだけ。

   どんな虫達の仕事も見た目違うかもしれないけど結局はおんなじよ。」


僕は言った

「僕は虫じゃないし」


ミツバチは笑いながらいった

「そうね、でも働く理由なんて一つじゃない。はやく家に帰るためよ。

   会いたい人に会うために働いてる。。私たちミツバチは一人では生きれないから。」







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僕はまたミツバチに聞いてみた

「そのお尻の針はなんでついてるの?その仕事にはいらないんじゃない?」


彼女はいった「だってこれが無かったら私たち無力じゃない。」



僕は針がないのが不安になった。

だから僕は無力ってやつを食べてやった。


僕は言った

「ほらもう僕は無力じゃないよ。」


するとミツバチはきょとんとして答えた。


「 あなたが無力じゃないのは帰りたい所がないからよ。

    無力を感じるのはだれか相手がいる時よ。

    必要としてくれる人がいなかったら無力を感じないでしょ?」


「あ、それと、自分にしか出来ないことなんていくらでもあるわよ。

あなたにも私にも それが相手が仕事だったり

他の何かだったり。はやく見付かればいいね」




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我慢強いトカゲがいた。


僕が我慢を食べてあげたらとても寂しそうな顔をしていた。


「悲しい時はどうすればいいの?」


僕は解らなかった。そしたらちいさな女の子が来て言った。


「悲しい時は悲しめばいいんだよ。」


トカゲは泣き出してしまった。





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女の子は言った


「君が泣くのは泣かないといけなかったから

   我慢出来なかったのは我慢しちゃいけなかったから

  ただそれだけのことだよ」


僕は言った

「僕は泣いたことなんて無いよ。我慢だって知っている。」


彼女は言った

「君が泣かなかったのは泣く必要が無かったから。

   本当の我慢なんて存在したらいけないんだ。」




忘れたい想いがあるというカラスがいた。


カラスはこれを食べてと言っていた。

でもそこにはもう何もなかった。穴があいてるだけだった。


僕は穴のことは知っていた。

自分に嘘をつくために小さな穴をあけたんだ、そこからコッソリ捨てる為に。

そして後悔して、もっと大きな穴があく。


最初の嘘を食べてやった。穴はあいたままだった。


でも忘れたくない想いの為にカラスは飛んでいった。


お医者さんが言っていた。人間の体は凄いから自分で勝手に何でも治っちゃう。

だから穴が埋まらないのなら、もう自分じゃ無理だ。

だれか埋めてくれる人に頼むしかない。


遠くでカァという鳴き声がした。とても懐かしい声だった。





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今が大好きな猫がいた



猫は「時間を食べてくれないか?」と聞いてきた。

今がいいんだ。と。


でも地球を回してる白熊がいった


「それだともう今までの思い出話しかできなくなるよ

   それはとても寂しいよ。」


僕はすこしでものんびり進めるように、せこせこ動く秒針を食べてあげた。




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蛇が花を沢山食べていた。


花は人を幸せにするらしい。

蛇は今からだれかに花を届けるらしい。

僕も人を幸せにしたいから沢山花を摘んだ。


僕は蛇に聞いた。

「ねえ、花を誰かに届けるんでしょ?食べちゃっていいの?」


蛇は言った。

「いいんじゃない?案外幸せにしてもらいたいって思ってる人いないよ。

    相手だって幸せにしたいって思ってるんだ。


だからまず僕が幸せでいないとね。

    あとからお腹から取り出してそれを分けてあげるんだ。」



僕も赤い薔薇を一つだけ食べたけど、どうも何も溜まらなかった。




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猫が蝶と戯れていた

きっといいことがあったんだろう






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ナマケモノが空を眺めていた

きっとそこに大切なものでもあるのだろう。




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僕は空を食べた。

蝶の羽ばたきを食べた。


空を食べたせいで空が暗くなって

僕のお腹にスーって風の音がしただけだった。


僕は気付いた

お腹に穴があいていた。

そうだった、この穴を埋める為にいろいろ食べてたんだ。


僕もうそつきだった。何うそをついたんだろう。






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ふと赤い服をきた女の子が立っていた。


緑色のリンゴを持っていた。

それを僕にくれた。

食べようとしたら違うと言ってお腹にあいてた穴にはめてくれた。


すっぽりはまった。うれしかった。

なにを食べてもはまらなかったのに。


彼女は

「寂しがり屋だね、一緒にいてあげようか?あなたの顔、面白いから」


僕はなぜか泣きそうになった。

泣かない方法はしっている。

僕は下唇の裏を噛んでシャツの裾を握った。


でも駄目だった。

左手を女の子が握ってくれていたからだ。


こんどお礼に赤い薔薇を取ってこようとおもった。

どっかにしまったはずだ。






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僕は目を覚ました。


ふと見ると女の子が手を握ってくれていた。

彼女も眠ってしまってる。

ずっと側にいてくれたらしい。


夢を見る前は真っ暗だ。目を閉じるとそこは真っ暗だ。


僕は夜が怖かった、でももう怖くない。

いつも手を握っててくれた人がいるから。


真っ暗な所でも手をギュッとにぎってくれる人がいると安心するって誰かが言ってた。


この子が怖い夢を見ないように、今度こそずっと手を握っとこうと思う。





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僕はバク。


僕の大好きなリンゴの食べ方を知っている。


あと大切な人の悪夢の食べ方も。










約2ヶ月に渡って行われたホアシユウスケ個展「静かな夢とその隣」は



本日をもって終了致しました。



ご来店頂いた皆様有難うございました。








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